「2006年」の記事

忘年会

2006年12月30日 / その他

去年に続き、今年も参加。
今回も誘って貰えるのかと、
M-1決勝進出組発表を待つ芸人のように
ドキドキして待ってましたが、
無事お声を掛けて頂きました。良かった~。
参加者は、荒木一成さん速水仁司さん、銀さん、嶋田さん
(ここまではこの忘年会の元々のメンバー)、
で今回2度目の参加の私にSHINZENさん、さらに初参加の
G-tempest・渡辺さんネコワークス・井上さんの計8人。
井上さんとは、随分以前からお互いのキットを
買い合ったりと面識はあったんですが、ワンフェス会場以外で
ゆっくり話をするのは初めて。
ちょうど古代ザメを造っている最中だったので、
サメに詳しい井上さんに色々相談。
また、前回の記事で紹介したZillaのキットを
仮組した物を皆さんに見て貰った所、
速水さんからシッポの流れ、構成を褒めていただきました。
速水さんといえば、カッコイイポーズ・空間構成に関しては
造形業界のトップの技量の持ち主。
さらに、私にとっては子供の頃から憧れていた
原型師でもある訳で、そんな方に例え作品の一部でも
評価されるというのは、嬉しいどころか、
ちょっと泣きそうになったよ、マジで。
そして、荒木さんからは、怪獣作品を見せた時は恒例の
「怪獣に専念して、恐竜は止めちゃえ」という
励ましの言葉を頂きました(笑)。
これを聞かないと、なんかちょっと落ち着かない。
銀さん、嶋田さんは何かと気を使って頂き、
それでこの忘年会は私のような新参者でも
本当に居心地が良いんですよね。
来年もこの忘年会に堂々と参加出来るように頑張らないと!

マグロ喰ってて何が悪い!

2006年12月26日 / 原型担当商品

久々に原型担当した
キャラクター物ガレージキットです。

US-G0010001.jpg
「大怪獣Zilla」(G-tempest)>商品詳細Zillaという事になってますが、アメリカ合衆国に
現れた個体と同じと考えて貰って良いです。
以前造ったコイツは、私が原型師になる
キッカケになった作品。
今の技術で、もう一度造りたいと思いつつも
なかなかその機会が無かったのです。
お誘い頂いたG-tempest・渡辺さんには感謝。
久々の怪獣ガレージキットの原型という事と、
恐竜に比べ造り込まなければならない要素が
多いデザインで大変でしたが、でも造ってて楽しかったですね。
GodzillaからGodが抜けてZilla、
堕天使っぽくてカッコイイし。

ナースが来た

2006年12月18日 / その他

ナースといっても宇宙竜じゃなく、看護婦さんのほう。
雑誌での紹介や、devi2kさんのサイトを見ていて
気になりつつも購入する機会を逃していた、
はるばるどーるの看護婦さんフィギュア、
在庫発見によるキットの通販再受付の告知があったので
買っちゃいました。

IMGP35770001.jpg

とりあえず仮組み。
少しの調整で自立します。
ベースは着色済み。樹脂石膏という素材で
複製されているので、手に持つとひんやりしていて、
病院・研究室の雰囲気。
この画像では、左右の看護婦さんの右腕を
指定とは逆にしてみています。

IMGP35890001.jpg
こちらは指定どおり。
眼と唇にはコピック&ピグマで簡易に
色をつけました。
ところで、前述のdevi2kさん、ウチの恐竜キットの
お客さんでもあるんですが(ついでにクラフトワーク仲間でも)、
イベントでの購入品の報告を見ていると、
どうも趣味が似通ったところがあるようで
「あ、それオレも欲しいかも」な品が多い。
特に、ここで紹介のプロフェット5&オデッセイ
に関しては、その後イベントで販売されていない事もあって、
羨ましいを通りこして憎いとさえ!
いいな~~~欲しい~~~!

マチカネワニ・シンポジウム その2

2006年12月13日 / 恐竜・古生物

2日目
この日は、現生・化石種のワニの骨格を
スケッチして、それをマチカネワニの骨格と
比較・検討してみよう、という内容。
講師は小林快次先生と桂嘉志浩先生。
この御二人の専門家を迎えて、約20人の参加者で2時間の
ワークショップって結構贅沢な事ではないかと。
スケッチ開始前に、小林先生より
「人間は物を見てるようで見ていない。 
 今回、骨をスケッチして貰う事で
 骨についての理解が格段に深まり、
 これから博物館で骨格を見る時に、
 観察の仕方が随分変わるはずです」
という主旨の事を言われたのですが、実際その通り。
スケッチ中や終了後の小林・桂両先生の解説の時には、
これまでおよそ骨の知識がそれほど無かったであろう
参加者の方からするどい質問が出ていました。
マチカネワニと同種と考えられていた
キシワダワニの復元模型を、
標本を所蔵するきしわだ自然資料館の皆さん
話を伺いながら製作していたのですが、
今回の小林先生の論文&講演で、マチカネワニの復元が
大きく変わる可能性が示唆されたため、
マチカネワニとキシワダワニの関係の再検証も含め、
振り出しに戻った状態に。
つい先日完成した模型もボツとなりそうな訳ですが、
これこそが古生物復元の醍醐味かも知れません。
新発見や学説で生物の姿がどんどん変わるのは、
古生物ならではの楽しさです。
キシワダワニの模型を小林先生に見て頂いた所、
マチカネワニの特徴を絵を描きながら
丁寧に説明して頂いたので、
これはもう一度最初から造らなければ、と。
桂先生の所属される岐阜県博物館のサイト
恐竜の骨格標本が結構充実しています>所蔵標本リストより。
機会があれば是非行ってみたいですね。

マチカネワニ・シンポジウム

2006年12月12日 / 恐竜・古生物

マチカネワニ・シンポジウム1日目
初日は各分野の研究者による講演。
どの先生の話も、非常に分かりやすく、
内容も興味深いものばかり。
また、先生方の話の展開や纏め方に無駄が無く、
この手の講演としては珍しく、スケジュールよりも
若干早く進みました。
そのため、質問時間も結構しっかりとあり、
また最後には、来年新設される大阪大学総合博物館に
展示されるマチカネワニ復元図の草案を
見ながらのディスカッションの時間があったため、
かなり充実した質疑応答が参加者と研究者の間で
行われました。
今回のシンポジウムでは、マチカネワニそのもの
だけの研究についての発表だけではなく、
百原先生による、マチカネワニが棲息していた頃
の植生についての講演、
冨田先生によるマチカネワニと同時代の
哺乳類についての講演と、マチカネワニを取り巻く環境まで
含んだ内容だった事が良かったですね。
桂先生の、マチカネワニの骨格に残る
傷跡からの生態の類推も、先生の話術の巧みさもあり、
非常に面白い(御本人によると、大阪での講演という事で、
笑いの要素を意識して講演内容を組み立てたとの事)。
最後のディスカッションでは、参加者からの
質問に、先生同士でさらにそれを発展させながら
答えを導き出されて行く所に、古生物学の面白さを実感ました。
2日目については、次回

セガ・アマルガサウルス

2006年11月20日 / 原型担当商品

私が原型を担当した、セガ・プライズ景品用フィギュア
アマルガサウルスの製品版が届きました。

MGP3559.jpg

全長約50cmと結構大きいです。
恐竜キングバージョンなので、かなり派手めな塗装ですね。
全体にちょっとツヤがあったので、
エナメル塗料のフラットブラウンをシンナーで薄く溶いた
ものを全体に筆塗り。これでツヤを押さえ、また
凹部にブラウンが残る事で、ディテールを強調する事にもなります。
こちらが塗装前
MGP3565.jpg

塗装後
MGP3564.jpg

口や眼には塗装しない事で、逆にツヤを
残してあります(この画像では分かり難いですが)。
11月中には出回る事になっているそうです。

戦利品

2006年11月17日 / 恐竜・古生物

遅くなりましたが、SVPにて購入・入手した物の報告を。

IMG_00140005.jpg
両生類の1グループ・MICROSAURIAの専門書。
『シュイルトクレーテン・クロコディーレ・ブリュッケエヒゼン』
ワニ・カメ・ムカシトカゲを扱った本。
『ワニと龍』(青木良輔 著)でも紹介されています
(書名の読みも青木氏の本より)。
生体スケッチと、カメなら甲羅の背面・腹面
(種類によっては頭骨も)、
ワニは頭骨の3~4面図スケッチがあり、
文章が読めなくても充分面白い。
読もうたってドイツ語なんで到底無理なんですけど。

IMG_00040005.jpgIMG_00050006.jpg
『Encyclopedia of Paleoherpetology』
の獣歯類(Theriodontia)と鰭竜類(Sauropterygia)の巻。
獣歯類は哺乳類型爬虫類(獣弓類)の1グループ、
イノストランケビア等ですね。
鰭竜類はプラコドゥス等の板歯類やノトサウルスやプレシオサウルス
のような首長竜を含みます。
このシリーズ、日本の専門書ではあまりお目にかかれない
古生物が取り上げられ、また図版も豊富なんで全部纏めて
欲しいくらいなんですが、如何せん価格が高いんですよね。
SVPで少しずつ買い足すのが今後の楽しみになりそうです。

IMG_00090009.jpg
『VERTEBRATE PALEONTOLOGY』
そのものズバリ『古脊椎動物』、
そして著者は故Alfred S.Romer、
脊椎動物・古脊椎動物学の超エラい人。
SVPにおいて優れた研究に送られるローマー賞は
この方にちなんだものです。
初版33年、私が買ったのは53年発行の物ですが、
図版も多いですし、SVP初参加記念として
相応しいかと思い購入。

MGP3581.jpg
マーク・ハレット氏からの頂き物。
といっても、特別なモノじゃなくて
ハレット氏の作品展示コーナーで、
見学の方に配っておられました。

シンポジウムのお知らせ

2006年11月8日 / お知らせ

12月10、11日に
大阪でマチカネワニ・シンポジウム&ワークショップ
開催されます。
大阪近辺で、これだけの研究者の方が集まる
古脊椎動物シンポジウムって、そうそう無いですよね。
おまけに11日のワークショップがかなり面白そう!
両日参加出来るかなぁ、、、。

27,28日

2006年10月29日 / 恐竜・古生物

27日  師匠・荒木一成さんと、SHINZENさん
SVPからの帰国祝い飲み会を開いて下さいました。
もちろん、弟子としてはSVP報告の義務があります。
意外にも、この3人だけでの飲み会って初めてで。
今回、師匠どころか家族にさえお土産を買って来なかったので、
お土産代わりにと、カナダ自然史博物館で撮った画像のプリント
(約80枚)を荒木さんに差し上げた所、それで喜ぶ荒木さんに、
「良いもの上げちゃったな」と納得する私。
まぁ、恐竜好きはそういうもんなんですよ。
28日
我が家に泊まったSHINZENさんと共に
からほりまちアートへ。
展示参加されているヨッシーさんにご挨拶と、
ヨッシーさんオススメのNORWORKSを見学。
小難しくなく、直球なデザイン
(って言ったら失礼になっちゃうかな)、
「カッパーカッコイイ」作品です。
相変わらず、体力も戻らないし、風邪も治らない。
SVPで2ヶ月分くらいのエネルギー使い果たした感じ。
もともと体力には自信ないからなぁ~。

SVPまとめ

2006年10月27日 / SVP・古脊椎動物学会, SVP2006・オタワ

最初に、個人的に印象深かった事を。
ポスターセッションで、内容がかなり対立した発表が
ちょうど向かい合うという事に。
素人考えだと、ちょっと気マズい配置なんじゃないかな、
なんて心配してしまいますが、実際には、
当人同士が至って普通に情報交換しているのを目撃
(近場の美味しいお店の話なんかをしていたのかも知れませんが)。
その事をある日本人研究者の方に話すと
「サイエンティストってそういうもんですよ(笑)」。
他の方も「例え自分の考えと全く違う結論であっても、
論文として掲載された以上一つの研究結果ですから、
無視も出来ませんし、参考にもなりますよ」と仰ってました。
SVP会場には、古脊椎動物を真剣に研究し、
そしてSVPという発表の場を最大限に楽しむ、
という雰囲気に溢れているように感じました
発表する研究者の方もそれを心得ているのでしょう、
特にベテランと思われる年齢の研究者は
口頭発表の中に聴講者を笑わせるネタを
仕込んでいる事もあり、発表中も会場全体が
和やかな雰囲気。私は、そのネタが分からず
悔しい思いを何度もしたものです。
また、SVP運営側もそういう雰囲気に応えるようにか、
参加者に、より楽しんで貰えるようにという工夫を随所に
していました。
アメリカ主導の学会って、他の分野もこんな感じなんでしょうか?
初めてのSVPを意外なほどストレスなく楽しめた理由の1つに、
2月の京都大学での日本古生物学会例会、
7月の幕張での恐竜博シンポジウムに参加した事も
大きかったと思いますね。
そこで知り合った皆さん、特に若手研究者・学生の方々には
SVP会場でも「SVP、楽しんでます?」「面白い発表ありました?」
と何かと声を掛けて頂きました。
京都での学会の折に、学会と聞いて素人が
想像するような堅苦しい場所でもない古生物学会の雰囲気を
一度経験した事も良かったかな、と。
日本の学会にも、今後出来る限り参加したいな、と思っています。
日本語での発表はやっぱり嬉しいですしね。
また、SVP参加者からカフェショップの店員さんまで、
とにかくいろんな人に助けて貰って楽しめたSVPでもありました。
本当に大袈裟でなく、今回の旅で出会った人、誰一人の例外なく
皆さん親切な方ばかり(あ、カナダ出国審査の時の担当者が
ちょっと手強かったかな)。
そして最後に。
「恐竜学最前線」や「DINO PRESS」でのレポートを
読む度に「いつかは参加してみたいなぁ。でも1人で飛び込む
 度胸は無いしなぁ」と思っていたSVP。
そのSVP参加に誘って頂いた上に、海外初旅行の私のため
旅の手配をすべてして頂き、さらに初参加の私に多くの人を
紹介してくださったcorvoさんには、厚く御礼申し上げます。
ありがとうございました。来年はもうちょっと自力で頑張ります!
ええ、来年も行きますよ、テキサスへ!

■プロフィール

■カテゴリー

■アーカイブ

TOPへ戻る